2023/01/29 15:41
農業に転職するにあたり、私たちは「ミニトマト」を選びました。
最初から「ミニトマトをつくって農業していく」という考えが私たちの中にありました。
が、
研修を受ける中で、いろいろな「迷い」(ないし「戸惑い」)がいっぱいありました。
でも、最終的に私たちは「ミニトマト」に決めました。
【小さな農業】
農業では、よく「反収」がいろいろな基準になります。
「反収」は1反(約10a)あたりの収穫高ですが、農業界では売上高の意味で使われています。
ミニトマトは、反収が高く、「生計を立てる上で計算できる作物」とみなされています。
私たちも最初は、当然そこに喰いつきました。
私たちが目指す「小さな農業」では、「少量多品種(+有機栽培or加工品販売)の直接販売」が農業で確立されているビジネスモデルです。
ですが、私たちは、「数十種類もの野菜をつくるのは大変だなー(やれる気がしないなー)」と思っていました。
ミニトマトを中心とした「中量中品種」という農業ビジネスモデルを描き(勝手に)、それに向けて勉強・計画を練っていました。
「ソバージュ栽培との出会い」もあったおかげで(過去ブログ参照)、
紆余曲折もありましたが、軸はぶれずに「ミニトマト」で就農することができました。
【ミニトマト】
ミニトマトは、野菜の中で1番、栽培技術が確立・発展している作物です。
品種も数多くがあり、毎年のように新品種が出ます。
作る農家も多く、「ミニトマト市場は飽和状態」と言われ、まさに「レッドオーシャン」の状態です。
そんなことを知ってもなお、私たちがミニトマトを作るのは、
やはり「美味しいから!」です。
ミニトマトは同じ品種でも作る人の工夫次第で味が変わり、食べて違いが分かりやすい野菜の1つです。
私たちは、化学肥料・農薬を使わず、環境に配慮しながら、「おいしーい」ミニトマトを作るのが目標でした。
「栄養価が高い」こともその理由です。
ただ、美味しいだけではなく、栄養のある野菜をつくりたい!とも思っていました。
トマトには、様々な栄養がぎゅっと詰まっています。
私たちのミニトマトを食べて、健康になってくれたらと思いを込めて栽培しています。
最後に「自分たちが好きだから」です。
食べるのも、作るのも、愛でるのも。
赤くてまーるいミニトマトは、見ているだけで元気になります
去年も選別しながら食べたり、割れたミニトマトでジュースやソースを作ったり、ミニトマトで美味しく楽しみました。
【アナログ農業】
ミニトマトはコメと同じくらい栽培技術が進歩している野菜です。
スマート農業とも相性がいいです。
1ha規模の植物工場と言っていい様なハウスで、温度や湿度、CO2濃度、日射量などをセンサー管理し、養液栽培(土を使わない栽培)で、肥料も水も栽培ステージで自動計算して投入し、農薬散布や収穫、調製はロボットや機械が補助するような、スマートな栽培と様々なデータを駆使した効率的な業務(すでに農作業というレベルではない)が実際に行われていて、高品質なミニトマトが作られています。(多分日々進化中です)
ミニトマト栽培では、将来的に「従来型のビニールハウスで栽培するような農家」はよほど特色がなければ淘汰されていくと感じています。
私たちは時代と逆行しつつも(非スマート農業です)、
「自然に翻弄されつつも、手間をかけたり、工夫をしたりすることで、ミニトマトに美味しくなってもらう」農業を目指しています。
(環境配慮という意味では逆に先進を行っているのでは?)
去年は「ミニトマトが美味しくなる」という有機栽培の技術を全部詰め込みました。
(1年目からいろいろやったので、どれが効果あったかよく分かりませんが・・・)
新規参入ですが、生き残りを掛けて農業をしていかなければと感じています。
黒川ミニマルズは「アナログ農業」で生き残るつもりでいます。
去年、私たちは「美味しいミニトマト」をつくることが目標でしたが、
みごと達成することができました!と思います。
いろいろな方々に「美味しい」と言っていただけましたし、私たちも美味しいと思いました。
(私たちのミニトマトはコクがあるのが特徴です。9月のミニトマトが一番美味しかったです)
今年はさらに美味しくなるように、そして収量をアップできるように、いろいろ計画中です。
インスタで栽培の様子などなどをアップしていくので、フォローお願いいたします!
次回は「健康」について書こうと思います。